今回は「弁理士試験の選択科目は何を選ぶべきか!?弁理士試験合格者が答えます」というタイトルにてお話しします。
今回の記事は以下のような方を読者に想定しています!
参考 ・弁理士試験を受けようと考えている方で選択科目をどうすべきか迷っている方
この記事を読めば「おすすめの選択科目」がわかります。
目次
弁理士試験の選択科目は免除制度があります
弁理士試験の選択科目
弁理士試験は大きく4つに分けられます。
・短答試験 (5月下旬) ・論文必須試験 (7月上旬) ・論文選択試験 (7月下旬) ・口述試験 (10月中旬)
今回お話しするのは、「論文選択試験」です。
それ以外の試験についての勉強法は過去記事をご覧ください。
>>弁理士試験のおすすめの勉強方法を紹介します。この方法で1年弱の勉強量で合格しました。
論文選択試験を受けるにあたり、注意をすべき点がいくつかあります。
注意ポイント ・論文選択試験は、短答合格者でないと受けられない。 ・論文選択試験が勉強できる期間は、論文必須試験は論文選択試験がおわって2週間しかない
ほとんどの人は、短答試験と論文必須で手一杯で論文選択試験の対策がうまくできないと思います。
とりあえず最初は、論文選択試験だけでもパスするかと思ってあらかじめ勉強したいところですが、短答合格者でないと受けることができない縛りがあります。
このため、短答試験前に受験資格があるかどうかわからない論文選択試験を受けようと思う方はいないと思います。
そうすると、論文選択試験の対策ができるのは論文必須試験が終わった後かなと思います。
しかし、論文選択試験の対策にあてられる期間はだいたい2週間しかありません。
このため、選択科目を適切に選ぶことはとても重要です。
弁理士の論文試験の選択科目は以下のものがあります。
1.理工I(機械、応用力学)・・・材料力学、流体力学、熱力学、土質工学
2.理工II(数学、物理)・・・・基礎物理学、電磁気学、回路理論
3.理工III(化学)・・・・・・物理化学、有機化学、無機化学
4.理工IV(生物)・・・・・・・生物学一般、生物化学
5.理工V(情報)・・・・・・・・情報理論、計算機工学
6.法律(弁理士の業務に関する法律)・・・民法
1.~4.については試験問題のレベルは大学院試験レベルだと思ってください。
1.~5.については好きなジャンルを1つ選択できます。
たとえば、化学なら「有機化学」といった感じです。「物理化学」「無機化学」は受けなくてOKです。
合格基準は絶対評価で60点以上の得点をとる必要があるようです。
ぼくは化学出身で、3.理工III(化学)の問題に目をとおしましたが、大学院(修士)試験レベルの問題でした。
ほかのものは目をとおしていませんが、大体どの分野も同じだと思います。
ぶっちゃけ弁理士試験の受験生は30代以降が多く、大学で学んだことってほとんど忘れていると思います。
これを2週間で対策するのは結構きつかったりします。
弁理士試験の選択科目に機械・応用力学があります
.理工I(機械、応用力学)・・・材料力学、流体力学、熱力学、土質工学
材料力学の問題はこんな感じです。
引用:平成30年度弁理士試験論文式筆記試験問題
弁理士試験の選択科目に数学・物理があります
2.理工II(数学、物理)・・・・基礎物理学、電磁気学、回路理論
基礎物理学の問題はこんな感じです。
引用:平成30年度弁理士試験論文式筆記試験問題
弁理士試験の選択科目に化学があります
3.理工III(化学)・・・・・・物理化学、有機化学、無機化学
有機化学の問題はこんな感じです。
引用:平成30年度弁理士試験論文式筆記試験問題
ぼくは有機化学出身なのでうけるなら有機化学ですが、大学院入試の試験対策に使った問題集に出てきそうな問題ばかりでしたw
弁理士試験の選択科目に生物があります
4.理工IV(生物)・・・・・・・生物学一般、生物化学
生物学の問題はこんな感じです。
引用:平成30年度弁理士試験論文式筆記試験問題
弁理士試験の選択科目に情報があります
5.理工V(情報)・・・・・・・・情報理論、計算機工学
情報理論の問題はこんな感じです。
引用:平成30年度弁理士試験論文式筆記試験問題
弁理士試験の選択科目に民法があります
6.法律(弁理士の業務に関する法律)・・・民法
民法の問題はこんな感じです。
引用:平成30年度弁理士試験論文式筆記試験問題
ぶっちゃけ民法は必須と同じくらいのレベルの難しさですね・・・
弁理士試験の選択科目の攻略は過去問を解くこと!
選択科目は何年もさかのぼって過去問を解くことをおすすめします。
シンプルですがこれが選択科目の攻略法のコツです。
もし自分の専門性に自信があるのであれば過去問を解くだけでもOKです。
弁理士試験の選択科目の過去問はコチラでも見られます。
弁理士試験の選択科目は免除制度があります!!
ただし、知っている人は多いと思いますが朗報があります。
それは修士卒以上の人はこの選択試験が免除となることです。
これは本当に助かりました。
具体的には「修士、博士または専門職の学位を有している」方です。
修士卒の場合には大学院の成績証明書と指導教授の証明書が必要です。
ぼくはこれをもらうためにわざわざ大学にもどって担当教官にお願いしてもらいました。
手続きなどの詳細はこちらのサイトで詳しく知ることができます。
おすすめの選択科目は情報理論です
一方、文系の方や高卒・学士卒の方はどの選択科目をとるのがよいのでしょうか。
学士卒の方は得意の専攻科目にあったものを選べばいいかなと思います。
一方、これといって得意分野のない人は物理・化学・生物学を学部レベルまで学ぶ必要があるため正直きついかと思います。
その一方で民法の勉強もなかなかハードルが高いかなと思います。
そこでおすすめなのが情報理論です。
数学が苦手な方もいるかもですが、特別な知識も必要がなく高校数学(特に確率)が得意であればなんとか習得することができると思います。
もし選択試験に困ったら情報理論を選択することでよいかなと思います。
弁理士試験の選択科目のまとめ
弁理士試験の選択科目はぶっちゃけきついですが何とか合格できるようにがんばってください!!
このブログでは弁理士試験の勉強法についてくわしく解説していますので他の記事もぜひご覧ください。
弁理士試験の短答試験対策【具体化】
具体的な短答試験対策については下の記事でも書いていますのでこちらをご参考ください。
>>弁理士試験の短答試験攻略方法|現役弁理士がやったこと全部公開します
弁理士試験の論文試験対策【具体化】
具体的な論文試験対策については下の記事でも書いていますのでこちらをご参考ください。
>>弁理士試験の論文試験は考え方をたった1つ変えるだけで合格できる試験です
弁理士試験の勉強時間はどのくらい必要なのか!?
弁理士試験に必要な予算はどのくらい必要なのか!?
>>弁理士試験に必要な予算は28万円あればいい話|低予算で短期合格するために重要なこと
弁理士試験勉強のおすすめのスケジュールの立て方