中小企業診断士は難易度の割に年収は高いと言われるけど現実はどうなのだろう?
高収入を得る中小企業診断士の特徴も知りたい。
中小企業診断士の平均年収は高いですが現実的に年収格差が大きいので注意が必要です。
本内容では、中小企業診断士の年収の現実と年収格差が生まれる原因とさらに高収入を得る中小企業診断士の特徴を解説していきます!
本内容の構成
1.中小企業診断士の年収の現実は?
2.中小企業診断士の年収格差が生まれる背景は?
3.高収入を得る中小企業診断士の特徴は?
4.中小企業診断士の年収のまとめ
目次
1.中小企業診断士の年収の現実は?
中小企業診断士の年収の平均値・中央値を知るには、少し古いですが、中小企業診断協会が公開しているデータが参考になります。
年収 | 割合 |
0~100万円 | 9.36% |
101~200万円 | 7.54% |
201~300万円 | 8.12% |
301~400万円 | 7.46% |
401~500万円 | 8.29% |
501~800万円 | 19.55% |
801~1000万円 | 13.34% |
1001~1500万円 | 14.66% |
1501~2000万円 | 6.05% |
2001~2500万円 | 2.07% |
2501~3000万円 | 1.49% |
3001万円~ | 2.07% |
⓵調査方法:会員および準会員(8,376名)に対する郵送法
②調査時点:平成17年9月
③回 答 数:4,649名(回答率55.5%)
参考サイト:「中小企業診断士年収は500~800万円が最多回答、中小企業診断協会のアンケート結果がJnet21に公開された」
まとめると500~1500万円の年収が約半数を占めており、士業の中では稼ぎやすい資格といえます。
中小企業診断士と難易度がほぼ同等と言われる社労士の平均年収でも500万円ちょいです。
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社労士の年収はなぜ低い?行政書士の平均年収と比べて低い理由は?
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年収1000万円以上の割合が、20%以上と高い一方、500万円以下の割合も40%近くあり中小企業診断士は年収格差が生まれていると言えます。
なぜ年収格差が生まれているのか。以下解説していきます。
2.中小企業診断士の年収格差が生まれる背景は?
まず、そもそも中小企業診断士ってどんな仕事を稼ぐのかそこから解説していきます。
中小企業診断士は、中小企業向けのコンサル業務が主な仕事です。
コンサル業務について具体例を挙げると以下のとおりです。
⓵診断業務 | 現在の起業の状態を事業内容などから分析して診断する。 |
②経営指導 | 経営戦略や改善案を立案し、経営に関する指導を行う。 |
③調査 | マーケティングなどを行う。 |
その他、セミナーで経営者に講演したり、専門誌などに原稿を執筆したりする仕事もあります。
そしてここからが重要ですが、中小企業診断士と言うのは、自身の得意分野と組み合わせることによりその真価を発揮することができます。
分野としては以下のとおりです。
- ⓵事業承継
- ②知的財産権
- ③創業支援
- ④業務効率化
- ⑤売上アップ
- ⑥海外進出
- ⑦市場調査
- ⑧補助金
- ⑨人材育成
参考:「中小企業診断士・合格後の稼ぎ方【質問への回答動画】」外部リンク4:43~
例えば、企業知的財産部で経験を積んだサラリーマンの方であれば、知的財産権のジェネラリストという経歴と中小企業診断士を組み合わせることにより、知財コンサルタントとして活躍することができます。
知財コンサルタントと言うのは、知的財産権を経営戦略にいかにして役立てるかなど経営者にアドバイスをしたり調査報告書を作成したりします。
ここで、必ずしもコンサル業は中小企業診断士の資格がないとできないわけではないですが、国家資格で唯一のコンサル資格である中小企業診断士という肩書をもつことで、信用・信頼を獲得しやすく集客に有利といえます。
特に今後は集客はネット集客が主流となり、顔の見えないお客さんを相手にすることもあるので、こうした肩書はより重要となっていきます。
知的財産権や創業支援などは専門性が高いですが、売り上げアップや市場調査などは専門性がそれほどうまくいくでしょう。
例えば、ブログを始めてSEOやWebマーケティングに強くなれば、自身の経験からいかにしてWebから集客を上げられるか、売り上げを上げられるかのアドバイスもできるようになり、Webコンサルタントとして活躍することもできます。
このように、得意分野がある人にとっては、得意分野と中小企業診断士を組み合わせることにより、集客しやすく、高い報酬も得ることができます。
そして、500万円を超える年収を得ている中小企業診断士の大半は、こうした得意分野をもっており中小企業診断士の肩書と組み合わせて成功しているものと予想されます。
これに対し、500万円以下の年収の中小企業診断士は、単に中小企業診断士の資格をもっているだけ、こうした得意分野を備えておらず、なかなか集客できていない人が多いと予想されます。
中小企業診断士の資格は、単にビジネスや経営に関する基礎知識を備えていることを実証するための肩書にすぎません。
資格だけあっても集客でき、高収入が得られるわけではないのです。
こうした得意分野の有無が年収格差を生み出す大きな背景となっていると言えるでしょう。
3.高収入を得る中小企業診断士の特徴は?
中小企業診断士の上位20%以内が年収1000万円を稼ぐことができます。
年収1000万円を稼ぐ中小企業診断士の特徴としては、知識があるというよりマネタイズが上手いことです。
中小企業診断士の仕事は中小企業が稼ぐことをサポートするので当たり前とも言えます。
このため、自身に得意分野があり、その分野でどのように稼げるかを知っている人は中小企業診断士として活躍しやすいといえます。
分野をおさらいすると以下のとおり。
- ⓵事業承継
- ②知的財産権
- ③創業支援
- ④業務効率化
- ⑤売上アップ
- ⑥海外進出
- ⑦市場調査
- ⑧補助金
- ⑨人材育成
4.中小企業診断士の年収のまとめ
以上のとおり、中小企業診断士は士業の中でも稼ぎやすい資格といえますが、年収格差があるので注意が必要です。
資格をもっているだけでは稼ぎにくいので注意しましょう。
資格勉強については筆者の勉強法を中小企業診断士の科目にあてはめて解説していますのでご参考に。
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