弁理士としてのキャリアを築いてきたけれど、独立弁理士になることを考えています。
独立にはどのようなステップや課題が待っているのか、そして成功するためには何が必要なのでしょうか?
独立弁理士としての道は確かに魅力的な選択肢です。
本記事では、独立弁理士である筆者がステップガイドを提供し、成功への道を探っていきます。
独立を考える弁理士の皆さん、大丈夫です!
独立にはチャレンジが伴いますが、準備と計画を立てれば正しい方向に進むことができるでしょう。
本記事を参考にして、独立の第一歩へ、一緒に進んでみましょう。
独立弁理士の道へ踏み出すための最初のステップは?
まずは独立弁理士になるために最初に取るべきステップを解説していきます!
ポイント
1.独立の動機を明確にすること
2.キャリア目標と計画を具体的に設定すること
3.法的要件を確認すること
4.資金計画を立てること
5.クライアント獲得戦略を検討すること
6.プロフェッショナルネットワークを構築すること
1.独立の動機を明確にすること
独立弁理士になる動機を明確にしましょう。
なぜ独立したいのか、どのようなキャリア目標を達成したいのかを整理し、自身の決断をサポートする明確な理由をあらかじめ持っておくことが大切です。
筆者の場合は、時間や場所に拘束されず自由に働きたいから独立したいという理由がありました!
独立してもう3年目ですが、今は毎日温泉に行ったりと自分の好きなようにプライベートと仕事を両立しています!
2.キャリア目標と計画を具体的に設定すること
独立を目指す場合、キャリア目標と計画を具体的に設定しましょう。
どの分野で専門的なサービスを提供するか、どのようなクライアントをターゲットにするかを考え、戦略を練ります。
筆者の場合は、内外のお客さん向けにリーズナブルな価格で商標申請サービスをメインとした戦略を立てて今に至っています。
3.法的要件を確認すること
独立弁理士になるには、所定の法的要件が必要です。
ただし、弁理士として、個人の事務所として開業する場合には、弁理士資格があればそれ以外の法的要件は必要ではないでしょう。
4.資金計画を立てること
独立事業を始めるには資金が必要です。
資金を調達する方法や、財務計画を詳細に検討しましょう。
事業の運営に必要な経費やリスクを考慮に入れます。
筆者の場合は、なるべく費用を抑えて事業を始めています。
事務所は、オフィスをレンタルせず、原則ワンオペ、さらに集客はSEO・ブログ集客で対応しています。
弁理士の独立開業の場合は、他事業と異なり、ほぼ0円でも事業を始めることができるのが大きなメリットといえます。。
5.クライアント獲得戦略を検討すること
独立弁理士として成功するためには、クライアント獲得戦略が不可欠です。
自身の専門知識やスキルをどのようにマーケットにアピールするかを考え、クライアントを獲得するための戦略を検討します。
6.プロフェッショナルネットワークを構築すること
弁理士業界ではネットワークが重要です。
同業者や業界関係者とのコネクションを築き、知識や経験を共有しましょう。
ネットワークは新しいクライアントやビジネス機会を見つけるための有力な手段です。
筆者の場合は、ネットワークの構築はブログ・SNSをやっていたことが大きかったです。
そこから、実際にお会いさせてもらい、意気投合してコネクションを築いてきました。
独立弁理士になるメリットとデメリット
独立弁理士になるメリットとデメリットについて、筆者の体験も含めて、以下に具体的に解説していきます。
独立弁理士になるメリット
メリットは以下のとおりです。
ポイント
- 自己決定権を獲得できる
- 収益が向上できる
- クライアントを選択できる
- 自由なワークライフバランスを実現できる
順番に解説していきます。
自己決定権を獲得できる
独立弁理士として働くことで、自分自身の仕事の進め方やキャリア方向を自己決定できます。
独立することで、自身のビジョンや価値観に基づいて仕事を展開する機会が増えます。
収益を向上できる
独立弁理士になると、クライアントから直接料金を受け取ることができ、ワンオペであれば収益は全て自分のものです。
このため、雇われ弁理士と異なり、集客さえうまくいけば収益を向上できます。
クライアントを選択できる
独立弁理士はクライアントを自由に選択できます。
特定の分野や業界に特化し、理想的なクライアントと協力する機会が増えます。
また雇われの頃では出会うことができなかったであろう特定の分野ですごい実績を上げている方にも出会える可能性があります。
こうした出会えるという点でも独立のメリットは大きいです。
自由なワークライフバランスを実現できる
独立弁理士は自身のスケジュールを管理しやすく、ワークライフバランスを実現しやすい環境を持つことができます。
休暇や家族との時間を調整しやすいメリットがあります。
筆者の場合は、起床時間は自由であり、朝起きてランニングしてそのまま温泉に行ってすっきりしてから仕事をはじめています。
こうした生活を実現できることも独立開業の大きなメリットです。
独立弁理士になるデメリット
デメリットは以下のとおりです。
ポイント
- 収入が不安定になるおそれがある
- 経営責任
- 競争に勝たないといけない
順番に解説していきます。
収入の不安定性
独立弁理士はクライアントに依存して収益を得るため、クライアント獲得や案件の変動による収入の不安定性があることがあります。
初期の収益確保が難しい場合もあります。
よく言われることですが独立して半年は仕事がなかなかこないと思った方がよいでしょう。
筆者の場合は、太客は独立して約1年後にきました!
経営責任
独立弁理士は自身の事務所を経営する責任を負います。
経営や財務管理のスキルが必要であり、リスクも伴います。
ポイント
また、ミスにより損害賠償の請求のリスクもあります。
このため、弁理士保険というものがあり、筆者もこの保険に加入しています。
競争
弁理士業界もまた競争が激しく、クライアント獲得が競争力のあるスキルとなります。
競合他社との差別化が必要です。
ただし弁理士の場合はいわゆる30代以下の弁理士で起業しようとする人が少なく他事業と比べれば比較的競争はゆるやかのように思います。
以上のように、独立弁理士になるメリットとデメリットを考慮し、自身のキャリア目標やライフスタイルに合わせて適切な選択を行うことが重要です。
独立弁理士に必要なスキルは?
必要なスキルは以下のとおりです。
ポイント
- 専門スキル
- コミュニケーションスキル
- 集客スキル
- ビジネススキル
- 問題解決能力
順番に解説します。
専門スキル
弁理士はクライアントの特許出願などをサポートするため、特定の技術領域に関する専門知識が必要です。
クライアントの業界に関する知識を継続的に更新し、最新の技術トレンドを把握することが求められます。
ただし、あなたが弁理士を雇う場合は、そこまで専門スキルは必要ではありません。
専門スキルより集客スキルの方が大事です。
コミュニケーションスキル
クライアントとの効果的なコミュニケーションが不可欠です。
クライアントのニーズを理解し、法的な問題を分かりやすく説明できるコミュニケーション能力が求められます。
集客スキル
新しいクライアントを獲得し、既存のクライアントとの関係を維持・強化する集客スキルが必要です。
集客方法はさまざまですが、筆者の場合はブログやSEOを使って集客して今にいたります。
ビジネススキル
独立弁理士は自身の事務所を経営するため、ビジネススキルも必要です。
経理、予算管理、法的事務所の運営に関する知識が必要です。
問題解決能力
法的問題やクライアントの課題に対して創造的かつ効果的な解決策を見つける能力が求められます。
これらのスキルを磨き、独立弁理士としての成功に向けて準備を整えることが重要です。
ただし、独立してからでもこれらのスキルは身につけることは可能です。
独立弁理士のための事務所設立ガイド
事務所を設立するのって大変そう…
具体的に何からやれば…
ここで独立のための事務所設立のステップを解説していきます。
弁理士の独立開業に必要なものを以下にまとめます。
【ほぼ必須】
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①印鑑(印鑑登録用)
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②印鑑登録証明書
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③住民票
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④電子証明書
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⑤インターネット出願ソフト
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※①~⑤はインターネット出願ソフトを導入するために必要
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⑥弁理士会登録変更(独立開業のために登録情報を変更する必要がある)(即独立の方はこちらをご参考に。)
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⑦弁理士の識別番号(過去に代理をしたことがない方)取得方法はこちらをご参考に。
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⑧銀行印と銀行口座(インターネット出願ソフトで特許庁費用の自動引き落としに必要)
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⑨開業届と青色申告届
特許事務所の独立開業にあたり、少なくとも①~⑨をそろえておきましょう。
たいていの特許事務所では特許庁への提出は郵送ではなくインターネット出願ソフトを使います。
インターネット出願ソフトはこちらのサイトからダウンロードできます。
インターネット出願ソフトを使うには、電子証明書が必要です。電子証明書としてはセコムパスポートfor G-IDがあります。一般向けの基本型でOKです。
ダウンロードと媒体の2種類がありますがダウンロードが安くて2年契約で税込み¥15,400円です。
ただし、電子証明書を購入するために①印鑑(印鑑登録用)②印鑑証明書③住民票が必要です。
このため、①「印鑑」を購入し➤「住民票」「印鑑登録証明書」を取得し➤「電子証明書」を取得し➤「インターネット出願ソフト」を導入する必要があります。
また、弁理士会のプロフィールから登録情報を変更する必要があります。(即独立の方はこちらをご参考に。)
過去に代理をしたことがない人は、特許庁に識別番号を請求する必要もあります。取得方法はこちらをご参考に。
他に合ったほうが良いのは以下の通りです。
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①レンタルオフィスまたはバーチャルオフィス。
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②事務所用の電話番号(フリーダイヤルを利用する場合はネオ・フリーコールなど。)
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③FAX(FAXを導入したくない場合はefaxなど。)
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④Webサイト(自作もあり)
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⑤名刺
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⑥会計ソフトなど
独立弁理士のまとめ
以上弁理士の独立についてまとめました。
本ブログでは弁理士に関する記事について発信していますのでぜひご参考いただければ幸いです!